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選択の科学

  • Posted by: VUELO
  • 2011年7月 8日(金)
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「選択の科学」(シーナ・アイエンガー著)を読む。

コロンビア大学ビジネススクールの美人教授、
シーナ・アイエンガーによる、「選択」をテーマとした著書。
簡単にいえば、人々がどういう基準で、どういう思いで日々の選択をしているのか、
そしてその選択はどういう結果となっているのか、
そういう事を多くの実験をもとに探求した一冊だ。

例えば、現在の産業界ではよく知られている「ジャムの法則」。

これを実証すべく、著者がある実験を行った。
舞台は高級スーパーマーケットで、彼女はジャムの実演販売に挑んだ。
そのジャムは、顧客のあらゆるニーズに対応するため、
24種のフレーバーを用意していた。
これは一見、素晴らしい企業努力で、それはきっと顧客にも通じるものと思われていた。
そのジャムを実演販売したところ、
たしかにそのコーナーには人があふれている。
ただ・・・みんなそれを手にとるものの、なかなか購入しない。
選択肢が豊富すぎることで、顧客はどれがよいか悩み、
そうしている間に購入意欲が失せてしまうのだ。
よってジャムを6種に絞ったところ、売上は10倍に。
顧客にとって自分の好みを選ぶには、この数で十分だったのだ。

彼女は、「豊富な選択肢は売上を上げる」という方針は、
決して正しいことではなかった、と実証した。
「選択肢を絞ることで顧客の満足をあげる」。
このジャムの法則を発見したのが著者だったのだ。

これ以外にも、
プロモーションに携わるものには目からウロコの研究が、
この本でなされている。
また、人生においても「選ぶ」ということがどれだけ重要かを
学ぶことができる。

普段何気なく「選んで」いること。
それをじっくり見つめることで、よりよい人生を歩むことができるのだと、
あらためて思い知らされた。


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