- 2010年8月 1日(日)
こんにちは、東京オフィスの本木です。
「AR Commons Summer Bash 2010」に行ってきました!のその2です。
▼その1はこちら。
「AR Commons Summer Bash 2010」雑感その1
今回は、28日の締めくくりに行われた「拡張現実創世記を語る」というテーマが掲げられたパネルディスカッションのお話。
モデレーターに頓智ドットの井口氏、パネラーとして『東のエデン』の神山監督、恋愛シミュレーションゲーム『ラブプラス』プロデューサーの内田氏を迎えて行われました。
ARという新しいテクノロジーを、かなり早い段階でアニメとゲームというカルチャーにとりいれてこられたお二人のお話は非常に興味深いものでした。
その中でも面白いなと思ったのは、『東のエデン』も『ラブプラス』も作っている時はARという言葉すら知らなかったということ。
ARという技術は誰もが思い描くような近未来を形にする技術なのでしょうね。
また、『ラブプラス』は1人だと寂しいが2人は鬱陶しい、という人にとって「1.5人」を提供しているというのはなるほどと思わされました。
『ラブプラス』はオンラインゲームではないのに、全国のプレイヤーと同じ時間軸でゲームが進行していて、それが新しい形のソーシャル感を生んでいるのではないでしょうか。まさに擬似オンラインゲームですね。
最後にお二人の次回作の構想のお話があったのですが、これまた非常に面白そうです。
神山監督は「騙されていることに気がつかない映画」を撮りたいそうで、ネット上の嘘を気づかないで流布してしまうような事が日常的になっている中で、視聴者も登場人物も同じレベルで騙されてしまうようなものを作りたいと考えているそうです。
内田氏は、人間という生物としての母体が無くても存在するような情報化された人間、「クラウド型キャラクター」のようなものを作れたらと思っているようです。まさにラブプラスの次のステージですね。
このお二人の考えが、自然とARG(代替現実ゲーム)の方向に進んでいて非常に興味深いです。
その考えはエンタテインメントにとってある意味「パンドラの箱」のような部分を持っていると思うのだけれど、それを躊躇なく開けちゃうであろうお二人の大胆さはとても素敵だと思います。
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